転倒・歩行

歩行中の転倒リスクの原因とは?転倒防止の運動法をご紹介します!

  • 閲覧数:177

 

歩行中の転倒リスクは、年齢が高くなるにつれ増えます。
特に高齢者が転倒すると骨折する危険性が高く、入院治療が必要になるケースも少なくありません。入院治療が長くなればなるほど体力や筋力が低下する上、戻すのに時間がかかるため、入院前の生活に戻るのが大変になってしまうんです。

そこで今回は、歩行などによる転倒の原因と、転倒を防止するための運動法を紹介します。簡単に取り入れられる運動ばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

年齢による転倒の原因とは?

転倒のリスクは年齢が上がるほど高くなりますが、そのほとんどが体の衰えによるものです。ここでは、高齢者の転倒の原因を4つ紹介します。

筋力の低下

筋力は、加齢によって低下していきます。筋力が低下すると、歩行幅が狭くなったり足が上がりにくくなったりと、つまづくリスクが増えます。少しの段差でもつまづきやすくなり、転倒しやすくなるんです。

バランス感覚の衰え

加齢により筋力が低下すると、バランス感覚も衰えます。筋力で支えられていた体を支えづらくなるためです。ふらつきやすくなるので、立ち上がったときや、平坦な道でも転倒するケースがあります。

視力の低下

視力も年齢とともに低下していきます。近くのものや暗い場所で、見にくさを感じる高齢者は少なくないでしょう。視力が低下すると段差が認識しづらくなり、さらに見えにくいことで危険察知能力も低下するので、転倒するリスクが高くなります。

服用している薬の副作用

年齢とともに、持病にて薬を内服している方が増えます。「めまい」「ふらつき」「眠気」といった副作用のある薬もあり、転倒の原因となっています。

転倒で考えられるリスクは「健康寿命」が縮むこと

高齢者が転倒すると、骨折する危険性が高くなり、入院するケースも少なくありません。
前章で、年齢とともに筋力や視力などが低下するとお伝えしましたが、回復力も低下しています。回復力の低下は、骨折など怪我の完治に時間がかかることに繋がり、思うように動けない時間が長くなります。結果、骨折前よりも筋力が低下してしまうので、さらに転倒の危険性が高くなるといった悪循環になってしまうのです。

筋力が低下すると、少し歩くだけでもおっくうに感じやすく、ますます動きにくい体になってしまいます。健康的に日常生活を送ることを「健康寿命」と言いますが、筋力の低下で難しくなることが多く、結果的に介助なしでは生活できなくなってしまうかもしれません。
長く健康でいるためには、健康寿命を短くする原因の一つ、「転倒」を予防する必要があります。

初心者でも気軽にできる!歩行による転倒を防止する運動法

転倒のリスクは、歩行中や立ち上がったときなど、日常生活の様々なところにあります。予防するためには運動が効果的です。今回紹介する運動は、初心者でも気軽に始められるものばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

引用:理学療法ハンドブック シリーズ1健康寿命

バランス運動1【座布団の上で片足立ち】

1.座布団の上で片足立ちをします。
2.軸足ではない足を、まずはかかと10cm程度上げ、キープします。

まずは10秒キープしてみましょう。よろけてしまう場合、テーブルなどに手を置きバランスをとっても大丈夫です。

バランス運動2【前後左右へのステップ】

1.立った状態から左足を大きく前へ一歩踏み出して、もとの状態に戻ります。同じように右も行いましょう。

2.立った状態から左足を大きく外側へ一歩踏み出して、もとの状態に戻ります。同じように右も行いましょう。

このステップを、それぞれ5回行います。

バランス運動3【四つん這いバランス】

四つん這いで、左手・右足を同時に上げ、5秒キープしもとの四つん這いに戻ります。反対(右手・左足)も行いましょう。

手と足を同時に上げられないときは、「手だけ」・「足だけ」でも効果が得られます。

四つん這いバランス_手だけ
四つん這いバランス_足だけ

筋力強化運動1【スクワット】

1.両手を頭の後ろで組みます。
2.息を吸いながらゆっくり両膝を曲げてしゃがみます。(曲げる角度はできる範囲でOK)
3.息を吐きながら立ち上がります。
まずは10〜20回から始めてみましょう。膝に痛みがある場合は、痛みのない範囲で行ってみてくださいね。

筋力強化運動2【立った状態で太ももあげ】

片方の太ももをゆっくりとあげ、ゆっくりとおろします。左右10〜20回から始めてみましょう。

立った状態でかかとのあげおろし

机や椅子などにつかまり、両足のかかとをゆっくりとあげ、ゆっくりとおろします。
10〜20回から始めてみましょう。膝が曲がると効果が落ちるので、膝が曲がらないように注意してくださいね。

ダイエット_かかとあげ

初心者でもOK!理学療法士によるサポート

自宅で手軽に取り入れられる運動をご紹介しましたが、普段運動をしない初心者の方もいれば、一人の運動だと不安と思う方も少なくありませんよね。

そんな方におすすめなのが、「ロコモK.O」です。
ロコモK.O(ロコモコ)とは、医療機関が考案したフィットネスで、資格を持ったトレーナーがお一人お一人に合った運動を提案してます。初心者でも取り組みやすいフィットネスですので、シニアの方にも安心の運動方法です。

当施設の「歩行・転倒」に特化したコースでは、リハビリの経験があるスタッフによる、「寝ながら」「座ったまま」でもできる運動のサポートを行っています。少人数で、指導・サポートするコースなので、運動が久しぶりの方もどうぞご安心ください。