筋力トレーニング

筋トレで健康寿命を伸ばそう!高齢者におすすめの筋トレを紹介

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「年々、体を動かす機会が減っているな」「定年退職してから運動不足になった」
こんなふうに考えている方は多いのではないでしょうか?

人間は加齢によって、「筋力が落ちる」「骨がもろくなる」などが起こります。そのため、怪我をしやすい体になったり、要介護のリスクを高めたりしてしまうんです。加齢によって筋力は落ちますが、筋トレをすることで筋力をキープできますし、継続すれば筋力アップも可能です。もちろん高齢になっても効果があります。

そこで今回は、高齢者が筋トレで得られる効果や、高齢者向けの筋トレメニューを紹介します。健康寿命を伸ばすことにもつながりますので、ぜひ筋トレにチャレンジしてみてくださいね!

高齢者が筋トレで得られる効果とは?

高齢になっても、継続的に筋トレをすれば筋肉量を増やせます。ここでは、高齢者が筋トレで得られる効果について紹介します。

転倒の予防になる

筋肉量が増えると、転倒の予防になります。高齢になり筋力が落ちると、普通に歩いているつもりでも脚が上がらなくなっていて、ちょっとした段差でつまづきやすくなります。
加齢と共に骨も弱くなっているので、ちょっとした転倒でも骨折のような大怪我につながる可能性があるんです。特に脚の骨折では入院が必要な場合があり、安静にしていなければならないため、さらに筋力が落ちて悪循環になります。場合によっては寝たきりなどの要介護生活になるリスクも考えられるんです。
しかし筋トレで脚を鍛えていれば、転倒の予防に繋がります。太ももの筋肉は人間の筋肉の中で一番大きく、体を支える重要な筋肉です。筋トレで下半身、特に太ももの筋肉を意識すれば、転倒防止だけでなくもっとアクティブに動けるようになるでしょう。

生活習慣病の予防になる

筋力が落ちると基礎代謝が下がるので、肥満になりやすくなります。基礎代謝とは、運動などで体を動かしていないときでも消費されるエネルギー量のことです。つまり、筋力が少ないとエネルギー消費量も少なくなるので、使われなかったエネルギーが脂肪として体に蓄積されます。
過度の脂肪から肥満になってしまうと、高血圧や糖尿病といった生活習慣病のリスクを高めてしまいます。生活習慣病を避けるためには、筋トレで基礎代謝を上げることが大切です。
筋トレは基礎代謝を上げる効果はもちろん、運動をすれば消費されるエネルギー量も増えるので、ダイエットにもつながります。

腰痛や姿勢が改善する

年齢を重ねると増える腰痛や猫背などの姿勢は、腰回りの筋力が落ちてしまうことが原因の一つと言われています。動くと痛みが出る場合、日常生活に支障が出ますよね。
さらに猫背などの姿勢の悪さは、誤嚥(ごえん)を引き起こします。誤嚥とは、本来食道に送られる食べ物が誤って咽頭や気管に入ってしまう状態です。いわゆる「むせる」状態で、ひどい状態では肺炎(誤嚥性肺炎)になる場合があります。腰痛も誤嚥も、要介護のリスクが高くなるので、軽視できない症状です。
筋トレで腰回りの筋力をアップすれば、腰痛や姿勢の改善につながります。姿勢が改善すれば誤嚥のリスクも下げられるので一石二鳥です。

ダイエットで大切なのは筋肉量を増やすこと

筋肉は年齢とともに減少し、逆に体脂肪は増加する傾向にあります。前章で触れましたが、高齢者ではサルコペニア肥満の危険度が高く、生活習慣病のリスクだけでなく要介護リスクが高くなります。体脂肪率を減らすことが重要だとわかりますが、一方で減量のみを目的にしたダイエットでは、脂肪が減るのと同時に筋肉も減ってしまうので要注意です。

大切なのは、筋肉量を増やし体脂肪を減らすこと体脂肪率をコントロールすることです。

筋肉量を増やせば運動をしたときの消費カロリーが高くなり、体脂肪が減りやすくなるので、より高いダイエット効果が期待できます。同じ身長と体重でも、体脂肪率が変わると見た目の体型が変化し、筋肉量が多ければ引き締まって見えます。また筋肉量が増えると基礎代謝も高くなるので、日常生活での消費カロリーも高くなり、ダイエットの相乗効果が得られるんです。ダイエットはもちろん、将来の病気や要介護リスクを下げるための土台として筋肉量を増やし、引き締まった体を目指しましょう。

高齢者向けの筋トレメニュー5選

高齢者でも無理なく取り組める筋トレを5つ紹介します。
大切なのは継続なので、最初は無理せず数回から始めてみましょう。痛みを感じた場合は回数を減らしたり、場合によってはお休みの日を入れたりしても大丈夫です。

立った状態でのスクワット

1.両手を頭の後ろで組むか、胸の前で交差します。
2.息を吸いながら両膝をゆっくり曲げます。
3.息を吐きながらゆっくり膝を伸ばします。
10〜20回から始めます。バランスが取りづらい場合には、椅子などにつかまって行ったり、椅子からの立ち座りを繰り返したりしても大丈夫です。痛みのない範囲で始めてみましょう。
椅子スクワット

立った状態で太ももあげ

1.ゆっくりと片脚の太ももをあげ、ゆっくりとおろします。

2.反対も同様に、ゆっくり太ももをあげ、ゆっくりとおろします。
左右10〜20回から始めます。バランスが取りづらい場合は、椅子などにつかまって行っても大丈夫です。痛みのない範囲で始めてみましょう。

立った状態でかかとのあげおろし

1.椅子などにつかまりまっすぐ立ちます。膝が曲がらないように気をつけましょう。
2.ゆっくりとかかとをあげ、ゆっくりとおろします。
ダイエット_かかとあげ

10〜20回から始めます。痛みのない範囲で始めてみましょう。

膝伸ばし運動

1.椅子に浅く腰かけます。
2.片脚ずつ膝がまっすぐになるように伸ばし5秒キープして、おろします。
高齢者におすすめの筋トレ

3.反対も同様に、膝がまっすぐになるように伸ばし5秒キープして、おろします。
1セット10〜20回を、3〜4セット行います。痛みや疲労感を感じたらすぐに中止しましょう。

ブリッジ運動

1.仰向けに寝て、膝を立てます。
高齢者におすすめの筋トレ

2.両腕で体を支え、ゆっくりお尻を持ち上げ5秒キープします。
腰・膝・肩の痛みを予防する体操

3.ゆっくりとお尻をさげます。
1セット10〜20回を、3〜4セット行います。痛みや疲労感を感じたらすぐに中止しましょう。

筋トレと有酸素運動は一緒に行うのがおすすめ

高齢者におすすめの筋トレメニューを紹介しましたが、さらに有酸素運動を一緒に行うとより効果的です。筋力がアップした状態で有酸素運動を行うと、消費されるエネルギー量が多くなるので肥満防止になります。肥満防止は、要介護リスクが高い高血圧や糖尿病の予防にもなるので、健康寿命を伸ばす効果もあります。
筋トレを始めたら、ぜひ有酸素運動にもチャレンジしてみてくださいね。

より効果的な筋トレにはジムやマシンを取り入れよう

筋トレは自宅でも行えますが、マシンを使った筋トレもおすすめです。自宅ではできない運動にもなりますし、負荷を変えられるので初心者の方でも慣れてきた方でも、レベルに合わせて活用できます。
当施設では、シニアでも操作しやすいマシンを採用し、ウエイトスタックマシン7台・ランニングマシン5台・バイク各種6台をラインナップしています。
またリハビリ専門職の理学療法士など資格を持ったスタッフが、個人に合った運動方法を指導しています。体の痛みの相談にも乗っているので、お気軽にお話しくださいね。