理学療法士の菅野です。ちょっと真面目なお話です。
運動指導で、よく遭遇するのが【痛み】です。
痛みには、切り傷や打撲による痛み・すぐに治る痛みや持続的な痛み・刺すような痛みもあれば、しびれと痛みが合体しているものなど多種多様な痛みが存在します。
しかしながら、身体には自然治癒力という力があって、各組織や損傷の具合によって回復期間も異なります。そのため、治りにくいものもあれば治りやすいものもあるわけです。
ただ忘れてはいけないのは、痛みは炎症反応の一部であるということです。
炎症には【発赤】・【腫脹】・【発熱】・【疼痛】の4つの兆候があるいわれ、それに付随して【機能障害】を伴います。
この痛みについて、しっかりとアセスメント(判断)しない限り、完全に治る(治癒)ことができなかったり、長期化することもあります。
例えば、インフルエンザが陽性と判断された直後は、高熱を主体として身体状況がつらく動けるような状態でないことが想定されますが、お薬を服用すると数日後に症状が緩和して、元気になり動けるようになります。しかし、感染力が残っていることから一定期間は自宅待機を指示されるわけです。
ですから、症状が軽くなったからと言っても普段実施している運動を再開したとしても、身体にとっては回復途中であることから、運動が必ずしも有効とは言えないかもしれないということです。
痛みを自覚している際には、どのような痛みでどのような経過で、運動を実施してよいものなのかの判断を、ぜひ専門家にお尋ねください。
誤った方法で実践してしまうと痛みの治りが遅くなってしまうことも想定されます。
ぜひ正しい対応を実施して、早期に健康を取り戻せるようお手伝いさせていただきたいと思います。
健康